母の笑顔が見たくて赤いお弁当箱を買いました。
赤いお弁当箱は美味しそうに見えるんですよ❤
昨年の夏に、腰が痛いと辛そうに言う母の痛みをわかってあげられなかったことを今でも悔やみます。人の痛みって本当にわからないなって…。
母は、腰骨を4本も骨折していました。
それはそれは痛かったことでしょう。即入院になって、寝た切り安静一ヶ月。その後、リハビリテーション病院に転院して、順調にいってたかと思いきや、5本目が折れて…。母の心も折れてしまうのではないかと心配していました。
トータルで4か月の入院。タイムリミットで1月に退院してきた母は、それはそれは不安だったと思います。しばらくは私と姉が傍にいて見守り、その後、少しずつ母の自立をサポートしてきました。もちろん介護の手助けはたくさんあります。私にできることは、食事と掃除と洗濯と…。家の中がすっきりしていれば、きっと心は病まないと、そう信じたのです。
泊まり込みはひと月ほど。その後は少しずつ時間をあけていきました。春になればきっと元気になってくると、これまた根拠なく信じ、その願いどおり、母の心は上向きになりました。
お料理は無理かと思って、冷凍の食事や常温保存の食事を注文し、デイサービスではお弁当をお願いしていました。しかし、もともと家事全般完璧な母は、それがどうも嫌だったのでしょう。リハビリ途中で、危なっかしいのに、デイサービスに行くときに、自分でお弁当を作りはじめたのです。
最初はおにぎり二個。
大好きなとろろ昆布を巻いたおにぎりを作ったのよと、嬉しそうに言います。それを聞く私も嬉しい。そのうちスクランブルエッグが追加されたお弁当は、どんどん進化して、今では卵焼きが焼けるようになったようです。
デイサービスでご一緒になる人が「よくがんばってるね」と声をかけてくれたとのこと。それも励みになっているのでしょう。母のお弁当は今はとても豪華になっていっています。
先日、「(私が使っていた)お弁当箱ないの?」と聞くと、「それがないのよ」と…。私はお弁当箱が大好きで、あれこれあったはずなのにと思うけど、ないものはない。
で、話しが戻りますが、赤いお弁当箱をプレゼントしたのです。
母は子どものように喜びました。
蓋を開けるのも練習です。
何度も何度も開け閉めしていました。
母の笑顔がこんなに嬉しいなんて…ね…🍀
たまにはこんな話もいいかなと書きました。
私にも日常はあるのです。
母が元気になってくれてよかった。
さくらいりょうこ🌸