「上高地に行かない?」
その言葉が届いたのは、旅のわずか2日前。
あまりに急だったけれど、
心はなぜかすぐに「YES」と動いていました。

だって、行った人はみんな口をそろえて言うんです。
「一生に一度は行くべき場所だよ」って。

そんなふうに言われたら、もう、行くしかないでしょう。
心のどこかで、いつか行ってみたいと思っていた場所。
まさか、こんなタイミングで実現するとは思ってもいませんでした。

▲超有名な河童橋。今は人人人。

せっかく行くなら、しっかり準備しなくちゃ。
でも、なにしろ初めての上高地
どんな服装がいいのか、持ち物は? 朝ごはんはどこで?
わからないことだらけで、焦る気持ちがふくらみます。

慌ててネットで調べようとして、ふと思い出しました。
「こんなときこそ、ChatGPTに聞いてみよう!」

――というわけで、旅の持ち物を丸ごと相談。
頼りになります、ほんとに\(^o^)/

上高地・早朝トレッキングの持ち物リスト(ChatGPTより)

  • パーカーやウィンドブレーカー(真夏でも朝は冷え込みます)
  • 軽食(パン・ナッツ・おにぎりなど)
  • 水筒やペットボトル飲料(途中に自販機なし)
  • 日焼け止め、帽子、サングラス
  • 虫よけスプレー(意外と虫が多い)
  • 小銭(トイレ協力金が必要な場所も)
  • カメラ・スマホ(充電はしっかり)
  • ゴミ袋(マナーとして持ち帰る)

ひとつひとつ準備しながら、
わくわくと同時に、
旅の実感がじわじわ湧いてきます。

出発は深夜0時。大阪から長旅の始まり

とはいえ、前日は夜までぎっしり仕事。
帰宅できたのは、21時半すぎ。

そこから急いで、夜遅くまで開いているスーパーへ。
翌朝の朝食用にパンとおやつを買い、ついでにドライブ中につまめるお菓子も追加。

熱めに淹れた珈琲を水筒に詰め、
ペットボトルの水とジュースもバッグに入れて、なんとか出発の準備を整えました。

荷物を詰め終えたころには、すでに出発時間が目前。
気づけば、あっという間に深夜0時です。

車に乗り込んで、目指すのは、
上高地の入り口――「あかんだな駐車場」。

ご存じの方も多いかもしれませんが、上高地はマイカー規制があるため、直接は入れません。
この駐車場に車を停めて、そこからシャトルバスに乗って上高地に向かう仕組みです。

大阪からは、なんと片道4〜5時間。
「こんな時間に出なくちゃいけないのかな?」
そんな疑問も頭をよぎります。

……でも今回は、心強いことに友だちが運転してくれることに。
ありがたく甘えさせてもらって、私は助手席で一足先に“旅気分”。

静かな車内。心地よい振動。
次第に遠ざかっていく街の灯り。
窓の外の景色が山へと変わっていくのを、ぼんやり眺めながら――
気づけば、うとうとと深い眠りに落ちていました。

朝4時過ぎ、あかんだな駐車場へ到着

ふと目を覚ますと、すでに駐車場に着いていました。
車は想像以上に多く、すでにほとんどのスペースが埋まっています。

「え? もうこんなに人が来てるの…?」


空は白んできているもののまだ4時過ぎです。
気温はひんやりと肌寒く、慌てて車の中で上着を羽織りました。

半分眠ったままバッグを持ち、飲み物とパーカーを手に、バス停に向かいます。
すでに列ができていて、気持ちがかなり焦ります。

早朝の決断「メイクかバスか!」女性たちの静かな攻防戦

並んでいる最中に、ふと気づきました。

「……すっぴんだ。」

どうしよう。
この顔で人前に出るのは、とても無理。
それに、このあと写真も撮る予定です。

「まずはメイクだ!」と心の声が叫び、
急いでトイレに駆け込み、最低限、顔を整えました。

戻ってくると、ちょうど次のバスが到着しています。
ありがたいことに、早朝はバスの本数も多く、列があっても思ったよりスムーズに乗り込めます。
――とはいえ、これは“早朝ならでは”かもしれません。
混み具合や運行状況は、時期によって変わるので要注意です。

ちなみに、私がメイクしていたのは駐車場のトイレですが、
バスに乗った女性の多くは、この先の「大正池」のトイレでゆっくりメイクしていた様子。
焦ってバスを逃すくらいなら、バスを優先して、現地でメイクするのもひとつの選択かもしれませんね。

濃飛バスの車内は快適です。
窓の外には、薄く白んでいく山の影。
気づけば、心も少しずつ旅モードに切り替わっていました。

大正池でバスを降りる|その選択は大正解だった

どこで降りればいいのか、少し悩みましたが、
バス停でもらった観光ルートの地図を広げながら考えてみました。

▲※この地図は「上高地公式ウェブサイト」より引用させていただきました。
出典:https://www.kamikochi.or.jp/learn/parkmap/

いちばん手前の「大正池」で降りて、そこから河童橋まで歩く――
そんなプランが目に留まり、「せっかくなら、たっぷり自然を感じながら歩いてみよう」と決断。

これが、今思い返しても本当に正解だったと思います。
まだ誰もいない静かな湖畔。朝だけに出会える景色。
そのすべてが、ここから始まっていました。

▲ 大正池から見た朝の焼岳。

バスを降りた瞬間、空気がガラッと変わります。
ピリッと冷たい。けれど、どこか心地よい。

しんと静まり返った森の中に、鳥のさえずりだけが響いていて、
まるで時間が止まってしまったかのような朝でした。

気温は15℃ほど。
想像以上に寒くて、思わず「さむっ」と声が出ます。
持ってきたパーカーの上に、さらにウィンドブレーカーを重ねて、
用意していたパンを頬張ります。

そして、水筒の熱い珈琲を一口。
体にじんわりと染み込んで、思わず「はぁ〜」とため息。
この一杯に、どれだけ救われたことか。

ちなみに、次のトイレはしばらく先なので、ここで済ませておくのが正解。
ひと息ついたら、いよいよ湖畔へと歩き出します。

奇跡のような朝の絶景

まだ、朝の光がやわらかく差し込む時間帯。
大正池の水面には、山々の輪郭が静かに映り込んでいました。

そして――

目の前に広がったのは、言葉を失うほどの風景でした。

人から「絶景だよ」とは聞いていました。
でも、それらの想像をはるかに超えていたのです。

▲ ゆらぐ水面に、焼岳のシルエットが映り込む

まるで絵画のように、静かな湖に映る山の影。
風もなく、水面は鏡のように澄みきっていて、
その向こうにそびえる焼岳の稜線が、ゆっくりと朝日に染まり始めます。

少しずつ、少しずつ、金色に変わっていくその様子に、
ただただ、息をのみました。

「ああ、来てよかった」
そう思わせてくれる朝でした。

▲ これほど“写真映え”する場所はないですね。

カメラでは、捉えきれない美しさがそこにありました。
写真に残すことも大事だけれど、
この景色は、五感で感じてこそだと思うのです。

胸に吸い込まれるような、ひんやりと澄んだ空気。
耳をすませば、鳥の声と、遠くから流れてくる水の音。
そして、何も考えずに立ち尽くす――そんな時間の尊さを、久しぶりに思い出しました。


次回は、梓川沿いを歩いて河童橋へ

このあとは、静かな森の道を通って、河童橋を目指します。
木漏れ日の中を歩きながら、思わず深呼吸したくなるような、清涼な空気。

「こんな場所が、本当に日本にあったんだ」

そんなふうに思わせてくれる時間が、まだまだ続いていきます。

この続きは、次の記事にまとめています👇

🔵梓川の透明度に驚きながら、
河童橋へと近づいていく旅の続きです。

▶︎ 上高地・大正池から田代湿原へ|梓川の奇跡と鳥のさえずりに包まれて

🔵河童橋まで歩いたあとの絶景体験と、人気スイーツ「五千尺ホテルのアップルパイ」についてはこちらにまとめています
上高地・河童橋の絶景とアップルパイ|帰りのバス混雑にも注意