台風で特別警報が出たとき、河川が今にも氾濫しそうなとき、自分の田畑が心配で見に行く人に、あなたならどう声をかけますか?
たしかに田畑に被害があれば、生活に困窮します。
しかし、そこに出ていくことで、何が変わるでしょうか?豪雨の中、田畑を守ることは不可能に近いです。怪我をするかもしれませんし、命を落とすことになるかもしれません。
田畑を守ることは、命より重要ですか?
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緊急事態宣言が出たということは、台風のときの特別警報と同じことが起こっているということです。それも全国的に。いえ、全世界的に。
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医療現場の方、薬局やスーパー、コンビニにお勤めの方、私たちの日常を守ってくださり、ありがとうございます。心から感謝します。
それ以外のお仕事の方、今一度、仕事を見直していただければと願います。
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私の仕事は、ミュージシャン、講演家、オカリナ教室の先生と、まさしく「今、必要でないもの」です。 2月半ば頃から私の危機アンテナは作動しており、迷いに迷いに迷いました。これから先どうなるのだろうかと不安にも思いました。収入がなくなることも考えました。自分がどうすれば生活できるのかも考えました。友人の意見も聞きました。人それぞれで、大丈夫だろうというご意見もたくさんいただきました。私もそう思いたかったので、できるまで教室は開講しようと思っていました。
2月の終わり、学校封鎖のニュースを見て固まりました。危機アンテナが振り切ったのです。このまま教室を続ければどうなるのだろうか…と考え、今、何ができる??と自問自答を続けました。3月初旬、教室を開くにあたって、生徒さんの考えも見えてきます。大丈夫だと励ましてくれる人、危ないからやめておこうという人、いろいろです。結果的に最初の週だけ開講し、半ばからはオンラインレッスンに移行しました。
生徒さんからは、たくさんのありがとうを言っていただきました。
外出しないことで、リスクは減ります。ご自身も、ご家族も、ホッとされたとのことです。慣れないZoomでのレッスンにも、一生懸命取り組んでくださいました。自粛自粛ですることないので、オカリナを吹くのは楽しい時間だとも言っていただき、嬉しいばかりです。
オカリナ教室のことを書きましたが、講演会、コンサートはもちろんすべてキャンセルです。延期したものもありますが、先行き見えないので日程は決まりません。収入の激減、そして、おそらく今年いっぱいの回復は見込めません。
私自身は、最悪は実家に戻れば、食べることくらいは大丈夫かなと思っているので、比較的楽観的でした。
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しかし、ウイルスは近づいてきました。
昨日のブログでも書きましたが、私が通う病院に院内感染がおこったのです。危機アンテナがまた振り切りました。
報道を見て、だいたいのことはわかっていた「つもりだった」ということに気づいたのです。
「自分が感染者だと思って行動しよう」という意味も、漠然と「そうよね」とわかったつもりでいました。
それまでは、自分のテリトリーにウイルスがいなかったのです。というか見えないので気づかなかったのです。友人や、友人の家族、友人の友人まで感染した人はいません。なので、どこか安心していたのです。
でも、病院にやってきました。
私のテリトリーにウイルスが入ってきたのです。
対岸の火事は、いつの間にか自分の庭に火を放っていたのです。
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「私がもし感染していたとしたら」
今まで得た情報が頭の中をぐるぐるとまわります。どれが今の私に必要なのか、脳がどんどん必要のない情報を消していくのがわかります。そして出た結論は
・母と一緒にいない
・大切な人と一緒にいない
・友人に迷惑をかけない
入っていた予定はすべてキャンセルさせていただきました。これが一番にすることでした。そして、今、大阪のマンションでひとりでいます。快適です。感染したわけではないので(まだ楽観的か?)、マスクをして、距離をとれば買い物だっていけます。
と、私のことをつらつらと書いてきましたが、問題はみなさんです。
知人の経営者さんは「取引先がやってるから休めない」といいます。また別の人は「テレワークなんか無理」と言ってます。
いろいろ困難はことはあるでしょう。
でも、今、命の危機がやってきています。
その危機は、大丈夫と思う皆さんにも、そして、皆さんの大切な人にも、同じようにやってきているのです。
今できることは、家にいることです。それが、感染を防ぎ、医療崩壊を防ぎ、自分の家族を守ることにもつながるのです。
そんなこと、とっくにわかっていると思います。
余計なことを言ってごめんなさい。
でも、すぐに実行してください。
既に、私の大切な病院のスタッフさんたちに危機がやってきています。
お願いします。