オカリナに初めて出会ったのは、もう30年近く前のことです。
友人のフルート奏者がコンサートで「もののけ姫」をオカリナで吹き、その音に衝撃を受けました。

その友人を通じて、私はオカリナと一冊の教則本を手に入れました。
当時はインターネットもなく、頼れるのはその本だけ。
長く病気で音楽をやめていた私が、まさか再び笛を吹きたいと思うなんて、自分でも驚きでした。

どうしても吹きたくてはじめたオカリナ。
持ち方すら分からないのに、誰かに習いに行く発想もない。
病状も重く、ただ本を開きながら、四苦八苦しつつ音を探していました。
それでも音が出たときの喜びは、今でも鮮明に覚えています。

その後、講演会の場でオカリナを吹いてみると、思いがけず多くの人に喜ばれました。
「音楽は、人の心を直接揺さぶる力がある」――そのことを、オカリナがあらためて教えてくれたのです。

そして10年前。
離婚をきっかけに大阪へ単身で移り住み、「生きる術はないか」と模索していたとき、ふと目に入ったのがオカリナでした。
「オカリナ教室をやってみようか」――そう思い立ったのです。

最初はリアル教室から始めました。
料金は文化教室の相場を参考にしながら、私なりに工夫を加えました。
練習してこなくても大丈夫。譜読みを中心に、みんなで一緒に音を出すグループレッスン。
そんなスタイルが受け入れられ、大阪や神戸で開講した教室は、あっという間に100人を超えるまでになりました。

やがて、講演会で出会った人たちから
「近くに教室がない」
「時間が合わない」
という声を聞き、オンラインでの教室はできないかと考えるようになりました。
友人に相談すると、システムを組んでくれることになり、リアルとは真逆の新しい形のレッスンが生まれました。

最初はなかなか動き出せませんでした。
私自身、オンラインのイメージをつかみきれなかったからです。
けれど、感染症の時代になり、オンラインが一気に日常となりました。
そこから生徒さんは全国へと広がり、思いがけない大きな出会いへとつながっていきました。

当時、誰も知らない大阪で、私はひとりぼっちでした。
そんな私に、システムを作ってくれた友人が「オカリナの生徒さんが仲間になるよ」と背中を押してくれたのです。

今、その言葉は現実になりました。
たくさんの生徒さんと出会い、音楽を通じて仲間ができ、全国に広がるつながりが生まれています。

もし「オカリナを始めてみたい」と思ったら、ぜひ体験レッスンに遊びに来てください。
最初の一音から、一緒に楽しんでいけることを心待ちにしています。

▶ 無料体験レッスンはこちら
https://ocarina.online