長い間、「やればできる」を合言葉に、がむしゃらに生きてきました。
病気や震災、夢の挫折も、すべてポジティブシンキングで乗り越えようとしてきたのです。この考え方は、大きな挑戦を可能にし、数え切れない達成感をもたらしました。

しかし振り返れば、その裏には落とし穴もありました。
気づけば「やりたい」よりも、「ねばならない」という義務感が、私を動かす原動力になっていたのです。

今回は、ポジティブシンキングがもたらす力と影響、そして「ねばならない」から解放されるまでの道のりを、7つのステップでお伝えします。

闘うポジティブの力

病気や挫折、夢の中断も、「やればできる」の言葉で奮い立たせてきました。この闘うようなポジティブは、困難を乗り越える大きな力になります。一歩を踏み出す勇気や挑戦の原動力は、確かにここから生まれました。

私の場合、大学4年で難病を発症し、夢を諦めざるを得なくなりましたが、そこから再び舞台に立つまでの原動力は、この闘うポジティブでした。

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成功と同時に訪れる喪失感

数々の目標を達成するたび、確かに大きな喜びがありました。講演1000回、全国全都道府県での講演、出版…どれも夢のような達成です。

しかし、その達成感は長くは続きません。
ふと気づくと、心の奥にぽっかりと穴があいたような喪失感が広がっていました。「次は何を達成しなければならないのか」と、気持ちが休まることなく追われ続ける…そんな感覚が、少しずつ私を消耗させていったのです。

夢が遠のいていくときに見えるもの

その喪失感に気づいた私は、「クリアできる目標」ではなく、到底実現しないような大きな夢を掲げました。
それは、まるでゲームのボスキャラに挑むような感覚。
うまくいかないことがあっても、次々にチャンスがやってくる不思議な日々でした。

しかし、あと少しで手が届くというところで、積み上げてきた予定が一つ、また一つと消えていきました。
感染症の時代に入り、あれほど必死に動いてきた努力が、少しずつ形を失っていったのです。

「何もしない」という選択

失望する力すら残っておらず、私はいつしか「何もしない」時間を選んでいました。
でも、この「何もしない」は、ただの停止ではありません。
心と体を回復させるための、大切な選択だったのです。

立ち止まることで、これまで見えていなかった景色や、忘れていた感情が少しずつ戻ってきます。
それは同時に、これまでの生き方を見直す時間でもありました。
本当は自分がどうありたいのか――その問いが、静かに心に浮かび始めたのです。

ポジティブとは「簡単」にすること

これまで私は、ポジティブを「前向きに生きること」とイメージして理解していました。
でも、それは時に自分に無理をさせる生き方でもあったのです。

ポジティブを「簡単」、ネガティブを「難しい」ととらえ直すことで、初めて見えてくるものがあります。それは、無理に自分を奮い立たせるのではなく、シンプルに物事をとらえるという視点です。

私はもともと「難しい」と考えがちな性格で、だからこそ自分を奮い立たせてきました。しかし、その「難しい」という思い込みを手放すだけで、心は驚くほど軽くなったのです。

目の前のチャンスをつかむ

では、どうすればいいのか。
私はこれまで、夢や目標にステップをつくりあげ、それをクリアすることで達成してきました。ビジョンマップを作ったこともあります。振り返ると、私には目の前のチャンスをつかむ力があったようです。だからこそ、数々の目標を実現してこられたのだと思います。

しかし、目標達成までの細かなビジョンマップや完璧な計画は、必ずしも必要ではありません。大切なのは、自分のビジョンを思い描き、ほんの少しの行動をすること。そして、目の前にやってきたチャンスに気づき、迷いなくつかむ勇気です。その一瞬の判断が、思いもしなかった未来を開くことがあります。

「ねばならない」からの解放

今の私は、自分を追い立てることなく、やりたいことをやりたいときに楽しむ日々を送れるようになりました。やらねばならないことは何ひとつないと気づいたとき、心は一気に自由になりました。

ねばならないからの解放は、私がずっと望んでいたことでした。拙著『幸せを向いて生きる』にも書きましたが、人生の選択を「楽しい」に変えれば、人生は楽しくなる。そして、豊かにもなるのです。

しかし、「楽しい」を選び続けることは、ひとつ間違えればそれはただのわがままとなってしまいます。
だからこそ、その選択が誰かの笑顔や安心につながっているかを、これからも心の中で確かめながら歩んでいきたいと思います。

おわりに

「ポジティブでいなきゃ」と思い込むことが、かえって自分を苦しめてしまうことがあります。
大切なのは、ポジティブかネガティブかではなく、自分の心を軽くする選択をしていくこと。

ここで紹介した7つのステップは、無理に頑張るための方法ではなく、自然に心を整えていくヒントです。「ねばならない」から少しずつ自由になり、自分らしいペースで毎日を過ごしていきましょう。



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この内容は、講演や演奏活動でもお話ししています。
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メディア情報

これまでに多数のテレビ・ラジオ・新聞・雑誌で活動をご紹介いただきました。主な出演・掲載実績は以下の通りです。

  • フジテレビ「奇跡体験アンビリーバボー」出演
  • 読売テレビ「24時間テレビ」出演
  • テレビ東京「生きるを伝える」
  • NHKラジオ「ラジオ深夜便」出演
  • 朝日新聞・読売新聞・神戸新聞等、多くの各紙に掲載
  • ラジオ関西をはじめ、複数局に出演
  • 週刊女性、女性自身等、数々の雑誌インタビュー掲載
2025年5月22日朝日新聞ひと欄掲載(全国)

著書紹介

病気や挫折、夢の中断から再び歩き出すまでの実話をもとに、人生を「楽しい」に変える選択のチカラについて綴った一冊です。講演やコンサートでは話しきれないエピソードや、日常で実践できるポジティブシンキングのヒントも収録しています。

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